近未来少年少女

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……………

雨はやっぱり夕立だったみたいで、すぐに雲から太陽が見え始めた


『おばちゃんまた来るからね』

『僕も来るよ』

そう言っておばちゃんに手を振りながら俺達は帰った
手には小さなビニール袋、もちろん中身は……


『おばちゃんオマケとか言ってまたお菓子くれたけど…駄菓子屋大丈夫かな?』

帰り道、俺は急に気になった

『大丈夫って?』


『潰れちゃったりしないかな……』

明らかに人気があるとは言えない駄菓子屋、お客さんだってあまり来ていないと思うし………

そう考えると不安になった

『僕達が毎週行けばきっと大丈夫だよ!』

ミノルがそんな俺の不安を取り払うように明るく言った

『そ、そうだよな!』

深く考えるのはやめ、俺は沈みかけていた気持ちを元に戻した


『うん、あ!後ね……僕いい事思い付いたんだ』


いい事………?

『なにそれ?』


ミノルはいつになく楽しそうで、いくら聞いても“秘密”しか言わなかった

………………
………


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