近未来少年少女


だけど、やっぱりミノルは計り知れない思いを抱えていた

隣で絵を見つめるミノルの瞳と、俺が込めた理想の未来が“同じ”ものだと……
この時は信じていた


最後の最後で決めた“歳をとらない”という決まり事

俺はピーターパンみたいな子供だけの世界を夢見ていた

ただそれだけだったのに……この時のミノルはたぶん違う気持ちだった



絵に込めたのは夢と希望と未来と………


叶う事のない願い



その願いが叶わないとお前は知っていたから

ミノルは歳をとらない街を書いた



そんな二人の思いの違いに、俺は気付く事が出来なかった



今日が夢の始まりだとしたら、今この時から少しずつ…少しずつ


夢の終わりに近付いていたんだと思う




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