近未来少年少女
テスト勉強しに行くって、俺を守る為に付いた嘘じゃないでしょ?
突然泊まりに行った事を怪しまれない為の嘘でしょ?
俺はお父さんにお母さんの浮気の事は言わないし、言いたくない
お父さんの為にずっと知らん顔していたい、なのに……
なんでお母さんが自分を守る為に付いた嘘を俺も守らなきゃいけないの?
俺が守りたいのはお母さんじゃない
お父さんだよ
でも結果的にお父さんに知られたくないのは俺もお母さんも一緒だから
理由はどうあれ俺も共犯者なんだと思った
大袈裟な言い方だけど本当にそう思った
だってテスト勉強しに行ったんだろ?って聞かれても、俺には違うと言えないんだから
それを分かってて、お母さんは嘘に嘘を重ねたんだと思う
そう思うだけで……もう何もかもぶち壊してやりたかった
だけどそんな俺を留まらせているお父さんの存在は、やっぱり大きいんだと実感した