近未来少年少女
ミノルの顔が険しくて、こんな姿を見たのは初めてだった
少しだけ沈黙になった後に、
『って……偉そうに言っちゃね、ごめん』
いつものミノルに戻って言った
『う、ううん!俺の為に言ってくれたんでしょ?ありがとう…』
『それもあるけど……ちょっとだけ自分の感情で言っちゃた』
『?』
『ユウキのお父さんは僕のお父さんと違うもんね…。ユウキのお父さんが嘘付いてるみたいな言い方して本当にごめん……』
たぶんミノルは自分と重て合わせて喋っていた
平気で嘘を付けるのは大人
嘘を付かれた時知らない顔が出来るのも大人
俺のお父さんがそうなのかは分からない、でも少なからず……
ミノルのお父さんはそうなのかな?
ミノルはきっとたくさんの“嘘”を経験して来たんだと思う
だから嘘は許せなかった、どんな理由があったとしても
今までどんな嘘を付かれて来たの?…なんて俺は聞かないけど
だって今日1日では語れない程の嘘をミノルは背負ってる気がしたから