近未来少年少女

………………………
……………

ガチャッ!!
勢いよく玄関のドアを開けた

ハァー…ハァ………ハァー……………

土手から全速力で走ってきた俺の息は完全にあがっていた


ドアが開く音と同時にリビングのドアが開いた


『おかえり、今日は遅かった…………』

ハァ……ハァ………


息切れしている俺の姿を見たお母さんは

『ど、どうしたの?なにかあったの?』

と急いで駆け寄ってきた


俺は靴を脱がずにまたクルッとドアの方に方向転換した


手には………サッカーボール


いつもと違う様子にお母さんの顔は曇っていた


だけどこの時の俺は……そんな事を気にしてる余裕もなくて


ただ決意した事が揺らぐ前にやらなきゃいけない事があって………


俺は玄関に置いてあったサッカーボールを握りしめてまた家を飛び出した



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