近未来少年少女




ミノルと同じ名前の少年

“みのる”


それは偶然なのか、それとも………でもその前に


『先に俺からいいかな?』

俺はみのるよりも先に言わなきゃいけない事があった

『なに?』

みのるが首を傾げた

聞きたい事も知りたい事も山ほどあるけど、俺もちゃんと言っておきたい



『ありがとう』


『?』


『今までお前にはたくさん救われた。なんか……ちゃんとお礼を言えてなかった気がするんだ』

みのるは突然現れて、突然消えてしまうから

だから、ちゃんと自分の気持ちをみのるに言いたかった


『まるで別れみたいな雰囲気だな』

みのるはフッと微笑んだ


『え?いや、そんなつもりは……』


『お礼なんて言われる事はした覚えはないよ』


『え……?』



『俺のはただのお節介。
あんたに良く似てるだろ?』


!!

俺に似てる………?



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