近未来少年少女
俺はチラッとミノルに目を向けた
表情は多少緩やかになったけど……やっぱりまだ晴れやかではなかった
『ミノ………』
俺が話しかけようとした時、その言葉はミノルによって遮られた
『…未来か………』
ポツリと呟いた声
『未来なんて…僕にはもうないと思ってた』
ミノル…………
『でもね』
『?』
『僕はさっきも言った通りもう変われない。……だけど嬉しかった、僕の為に必死になってくれた事…それだけで充分だよ』
充分………?
それってどうゆう意味………
俺はただ慌てるばかりで、一方みのるは至って冷静のようだった
『僕は向こうの世界に戻るよ』
そんな言葉が俺の耳に聞こえてきた
『向こうの世界……?』
聞き返すのが精一杯だった
『ユウキはあの世界を壊したかったみたいだけど、それは無理だよ。…あの世界を望む子供が居る限りその望みは叶えてあげられない』
『…………』
『さよならユウキ、僕達はもう会う事はないよ』