近未来少年少女


みのるはそう言った後、さらに付け加えた


『俺はミノルと繋がってるから』


そう笑った顔が10年前見たミノルの笑顔と重なった


『ありがとう……みのる…本当に……………』


感謝しても感謝しきれない

『聞かないんだ?』

『え?』


みのるは桜の木を見つめ、次に俺の目を見た


『俺とミノルが繋がってる謎だよ』

みのるの背後では桜が音を鳴らして揺れていた

その言葉を聞いて、俺は思わずみのる肩を叩いた


『何度聞いても教えてくれなかったのはお前だろ?』

いつもいつも“話すのは今じゃない”とか、何度聞いてもスルリと交わされてきた

それに………
俺はもう……………


『聞いてもいいよ。今度こそ何でも話すよ』


『い、いや…それよりさ………』


俺は必死に話題を変えようとしていた

ずっと謎だった事を聞けるチャンスなのに……

俺はもう聞きたくなかった
だって………


『なんでだよ?ずっと気になってじゃん。まさか俺がまたはぐらかすと思ってる?』

だって……………


『いや…そんな事は…………』


だって………………………

『もう最後なんだから何でも聞いてよ』


ドクン…………………



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