近未来少年少女


メグはミノルを見つけるとすぐにバッ……と力強く抱きしめた


『ミノル………ミノル…………』

繰り返し繰り返し名前を言い続けた

ミノルは静かに目を瞑り、メグの背中に手を回した


『メグ………………』


ミノルとメグには言葉に言い表せない程の絆がある


一番目の住人ミノルと二番目の住人メグミ


二人だけしか居なかった時間をどのように過ごして来たのは、俺は知らない

いつか聞いてみたいな


何を話し、何を見て、どのように絆が生まれたのかを……


『さっきの光……なんだったか分かるか…?』

リーダー………


『いや、一瞬の事で何がなんだか………』


『あれは記憶だよ』


『記憶……?』


『そう、俺達がここに来て失っていた記憶だ』


あの光が………記憶

それじゃぁ…みんなの記憶が戻ったんだ……


だけどそれはいい記憶だけじゃない

悲しみ苦しんだ記憶も……


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