近未来少年少女
大人になりたくないと願っていた俺と
大人になりたいと願っていたミノル
二人で描いた夢の国は全く違うものだった
苦しみや悲しみを背負った子供達、その子供達をこの世界に導いたのはミノル
やっと居場所を見つけた子供達は、この世界を夢の国だと言った
だけどミノルの思惑は別にあった
歳を取らないこの世界で、大人になれない苦しみを分からせようと考えていた
だけど結果的に居場所のなかった子供達に居場所を作ったのは間違いなくミノルだ
一度は逃げてしまった現実世界
でももう大丈夫
今度は逃げずに立ち向かえる、だって……………
だって………………
『お前もずっと一人だったんだろ……?一人で悩んでたんだろ?』
リーダーがミノルに問いかける
だって………………
『一人ぼっちの苦しみならここに居る全員が分かる』
そう、みんな一人だった
孤独を知っているからこそこの世界に選ばれた
ずっと一人だった
ずっと一人で苦しんできた
居場所なんかどこにもなかった
息苦しくて仕方がなかった
そんな同じような人間が、同じ思いを抱えて今“ここ”に居る
ミノル…………
ここに居る子供達はみんな知ってるよ
孤独を暗闇を