近未来少年少女


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…………


『さぁ!夢の国最後って事で今日一日遊びまくりますか!!』

ゲンタがいつもの調子で仕切っていた


ミノルはこの世界をなくす決意をした

今日一日が終わると同時に、この世界はなくなる


もう二度と来る事はない夢の国で、子供達は各々の時間を過ごしていた


現実世界に戻る事になるのに、みんなの顔は晴れやかだった


『ガンちゃん遊びまくるっていつも遊んでるじゃん!』

ユキが言う

『確かに』

『それで……?どこ行くよ?』

アンナ、ノリが続く


『はいはーい!!!遊園地!遊園地行こうよ』

カオリが手を挙げて主張した


その言葉を聞いて、みんなの目線がカシワギに集中した


『あ?勝手に行けよ、もう縄張りでもなんでもねーから』

その瞬間、全員の目が輝いた


『わーい!!!!!!』

みんな一斉に九番街に向かって掛けて行った


『別にあんなに張り切って行く所でもないけどねー。汚いし』

みんなが嬉しそうに駆けて行く様子を見ながら、メグが皮肉交じりに言った


『は?その汚い所に住んでたのはどこのどいつだよ?』

カシワギがいつもの調子で言い返す

『あれ〜?知ってたんだ、言ってくれればいつでも出てったのに』


あ、相変わらず仲がいいんだか、悪いんだか………


『え?メグミ九番街に住んでたの?俺知らなかったんだけど…』

リーダーが慌てて話しに入った


三人はぎゃーぎゃーと言い合いながら、話しは止まらない


やっぱり仲がいいんだか、悪いんだか………


でも、この三人にも目に見えない絆があるんだと思った



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