近未来少年少女


………………………
……………


『ねぇ…知ってる?』


再びボールを蹴り合いながら、ミノルに向かって言った

『なに?』

ミノルはボールを受け止め、俺の話しに耳を傾けた



『人はみんな同じ所から生まれて同じ所に帰るんだ』

『……………』


『今まで出会った人達はみんな過去にも会ってる人なんだって。だから俺達は未来でもきっと出会う、偶然じゃなくて必然なんだよ』

ミノルは俺の言葉を聞いて、嬉しそうに言った


『……ならユウキと出会わせてくれた過去の自分に感謝しなきゃ』


そう、俺達はまた出会う運命なんだと思う

どこに居ても、どんなに時間が過ぎても、必ずまた………………
………

………………………
……………


日が完全に沈み、ピカピカと街がイルミネーションで彩られてゆく


『あー楽しかった!』

カオリ達が帰ってきた

続々と広場に終結する子供達、リーダー、メグ、カシワギ達も


もうすぐミノルとの別れ

そしてここに居るみんなとの別れ………
…………


トンッ……誰かが俺の肩を叩いた


『また会えるよ。ってか会いにいくよ、だからそんな顔するな』


『リーダー………』


ここで出会った人達がどこで生まれ、どこで育ったのかそれは……みんなが知らない事


でもあえて聞かない

この夢の国で出会った仲間とならまたいつか会えると信じているから


俺はリーダーと固い握手をした


『またな』



リーダー…………

この世界に来て初めてできた仲間

優しくていつも自分の事より、誰かの心配をしていた
リーダーが居なかったらこんなに頑張れなかったと思う

本当に……本当ありがとう


リーダーに会えてよかった


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