近未来少年少女
……………
カチカチ…
俺は諦められず、もう一度メール再送信した
ブーブー…
《メールエラー》
……………
カチッカチ
今度はリダイヤルからフクに電話をかけてみた…が、
プープープー…と虚しく耳元で音が鳴った
『…………』
『な?言っただろ?』
その様子を黙って見ていたリーダーが言った
『これって…どうゆう事…?』
俺は携帯を閉じながら聞いた
リーダーは当たり前の事を当たり前に言うかのように淡々と言った
『どうゆう事って…そうゆう事だよ。連絡どころか俺達はあっちの世界に帰る事も出来ない』
『……え……』
全身の血の気が引いていくのを感じた
『この世界に出口なんかないよ……………
みんなこの世界を甘くみてる』
“みんなこの世界を甘くみてる”
リーダーの言葉がなぜか胸に
突き突き刺さった
確かに夢の国と現実世界を行ったり来たり出来る程、甘くはない
だけど………
この言葉の本当の意味を俺はまだ理解出来ていなかった
でもこれだけは分かる
俺はもう来てしまった
この世界の住人になってしまった
それが現実