近未来少年少女
“この世界を甘くみてる”
それ以上リーダーは何も語らなかった
…………………
…………
『ちょっと遅いよ!』
みんなが居るプレハブに戻ると
カオリが真っ先に文句を言った
『わりぃな!
色々男同士の話しがあるんだよ』
リーダーは笑って、カオリの肩を叩いた
『えー怪しい!』とふざけるユキに
『怪しくねーよ!
な?ユウキ?』
リーダーが俺に笑いかけた
………………
この瞬間、俺は少し違和感を感じた
さっきのテンションとは違うリーダー
リーダーは……
この世界の何かを知ってる……?
みんなには言えない何かを……
俺は確信なんてないけど、なんとなくそう思った
『じゃぁ!新しい仲間、ユウキが加わったって事で今日は騒がしくやりますか!』
ゲンタ、通称ガンちゃんがその場を仕切る
『おい…ガンタ、騒がしくってお前いっつも騒がしいじゃねーか』
リーダーが呆れ顔で言うと、カオリが
『ねー不思議に思ってたんだけど、なんでゲンタってみんなからガンちゃんって言われてんの?
さっきもリーダー、“ガンタ”って言ってたし』
確かに…俺も実は少し気になっていた
それを聞いたみんなは思い出したように一斉に笑い出した
………?
ゲンタの顔がみるみる内に赤くなっていく
『ちょ…いいじゃーん!
そんな事は…!』
ゲンタが慌てて話しをそらそうとしたが
『実はね♪』
『あ!ユキ!お前…』
説明しようとしたユキの口を
ゲンタが手でふさぐ
『いいじゃない…くだらない理由なんだから』
物静かなアンナが冷静にとどめを刺す
『確かにくだらねーよな!』
ノリカズ、通称ノリが腕を組みながら笑っていた