続*俺様王子とキケンな契約!?



上半身裸になった男子たちに応援席は悲鳴じみた歓声で埋め尽くされる。


いつからこんな伝統になったんだか…



そう思いつつも聖を探している自分がいて。


他の子に渡しちゃったらどうしよ…



後ろからグラウンドを見つめていると女子たちがキャーっと騒いで道を開けた。



「聖〜!あたしに体操着頂戴!」


「やだぁ、あたしがもらうの〜」



競技が始まる寸前、グラウンドからズカズカと歩いてきたのは聖。


騒ぐ女子たちには目もくれず一直線にあたしの元に来てフッと笑った。



そしてあたしの頭に体操着をのせた。



「それ、無くすなよ。オレだけ…見てろ」



聖はそれだけ言ってグラウンドに戻って行く。


女子たちはキャーと叫びあたしは目を瞬かせた。


一直線にあたしのとこ来てくれるなんて…


渡された体操服からはあたしと同じ香りがする。


そうだ柔軟剤一緒だもんね…

一緒に住んでるから当たり前か…なんて思わずにやけてしまった。




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