続*俺様王子とキケンな契約!?



周りを見ると女子に預けていた体操着を男子が笑顔で受け取っていた。


何だかいいな…こういうの。


ここから恋が始まったりするのかな…



手元にある渉の体操着もあたしと同じ香りがする。


アイツどこだろ。


キョロキョロ探していると遠くに渉を見つけた。


声をかけようと思った瞬間、渉もあたしに気付いたみたいでフッと笑う。



「渉っ、お疲れ様!」


「おう、サンキュ。聞こえた?オレの声」



「うん。聞こえたよ。いきなりビックリしたんだから」


思い出して少し笑うと渉は体操着をギュッと握った。


「…いや、なんかさ…思いつめたような顔してんなーって。変わってねぇのな。不安なときの顔。すぐわかったわ」



笑いながら渉はあたしの頭に手をポンポンとおいた。


「あ、あたしだって渉のことなら何だって分かるもん!」



ムキになって言い返すと、渉はやけに真剣な表情になる。



「じゃ…今は?オレ、今どう思ってるか分かる?」



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