続*俺様王子とキケンな契約!?
キャー!と悲鳴が聞こえ恐る恐る目を開けると……
あたしを殴ろうとしていたスパイクの女子は誰かに叩かれたみたいで地面に突っ伏していた。
あたしを助けてくれたのは、とても意外な人物だった。
「み、宮村…さん」
いつの間にかあたしを庇うようにして宮村亜里沙が立っていた。
去年の文化祭の日、宮村さんに同居がバレてしまいあの時はたくさん酷いことをされた。
それでも宮村さんを嫌いになれなかったのは一途な想いがあたしと同じだったから。
でも、聖のことが好きであたしは邪険にされていると思っていたのに…
助けてくれた…?
「……っ、亜里沙!何すんのよっ!アンタもあたしらと同じ気持ちでしょ?何でこんなヤツ庇うのよっ!」
スパイクの女子はヒステリックに叫ぶと宮村さんはフッと笑った。
「アンタさ…こんなことして惨めだと思わないの?こんな卑怯なマネして、聖が本気で振り向いてくれるとでも思ってんの!?」
最初はあざ笑うようにしていた宮村さんはスパイクの女子の胸ぐらを掴んで詰め寄る。
「あ、亜里沙だって男使って星野さんに…!」
「……気づいたのよ。こんなことをしても自分を苦しめるだけだって。聖は星野芽衣を選んだの。これ以上あたしらにとやかく言う権利なんてないよ!」