続*俺様王子とキケンな契約!?
誰もいない静かな保健室に運ばれ
ベッドに優しく降ろされた。
聖は丁寧に靴紐をほどき靴を脱がせる。
靴下には真っ赤な血が滲んで少し触れるだけでも痛くて顔を歪めた。
「こんなんで走ろうとすんなよ、バカ」
言葉とは裏腹、聖は労わるようにあたしの足を丁寧に処置していく。
「…だって、聖にバトンを渡すのはあたしがよかったもん」
視線を逸らして言うと聖は呆れるようにあたしを見た。
「無理して辛い思いすんのはお前だけじゃねぇの。オレだって……」
ふと視線を上げると聖と間近で目が合う。
「この怪我だって、オレ絡みのヤツだろ。何でもっと早く…」
「いつも頼ってばっかだから。心配かけたくなかった。自分で何とかしたかったの。でも…宮村さんが助けてくれたんだ」
宮村さんという名前に聖は驚いたような顔をする。
「アイツが…そうか。だったらそれは芽衣の力なんじゃねぇの。すごいな、お前」
ポンポン、と聖はあたしの頭を撫でた。