続*俺様王子とキケンな契約!?
「寝るときは絶対、寝室の鍵閉めろよ。アイツ、オレがいないとわかったら何しでかすかわかんねぇからな」
鍵閉めろよって、ふっ、お父さんみたい。
「聖じゃないんだし、寝込み入ってくることないよ〜!」
「はっ?そんなもんわかんねぇだろ!それと、風呂の鍵もちゃんとかけろ!脱衣所も鍵しろ!」
何だかそう言ってる姿が目に浮かんで笑いが込み上げる。
「おい、何笑ってんだ!」
「ハハッ、何か過保護な親みたいだなーって。聖がパパになったら子ども溺愛しそうだよね」
そう言ってから、あたしはハッとした。
な、何言ってるんだろ…恥ずかし…
「……そりゃ、溺愛するだろ」
真剣な声。
ひろきくんを預かったあの日から、何となくだけど二人の未来について考えることが多くなった。
聖も、同じ気持ちだといいな…
「…じゃ、今度こそ切るわ。オレがいないと寝れないんなら電話してきてもいいけど?」
「寝れますよーだ!聖こそあたしという抱き枕がいなくて寂しいんじゃないの〜?そのときは電話してもいいよ?」
おどけたように聖と似たようなこと言う。
何て返してくるかな〜なんて、にやけていると…
「……芽衣」
返ってきたのは、どこか切なそうにあたしの名前を呼ぶ声だった。