続*俺様王子とキケンな契約!?
「……ど、どうしたの?あ、やっぱりあたしがいなくて寂し」
「………ブッ、そんなわけねぇだろ。とにかく、渉には無防備な姿絶対見せんなよ。じゃあな〜」
聖はそう言って、今度こそ通話を切った。
さっきの、切ない声であたしを呼んだのは何だったんだろう?
もしかして、実家で何かあったとか…
『いつも仕事ばっかの親父がオレに見向きするわけなくて』
考えれば考えるほど、いてもたってもいられなくなる。
「……芽衣?うどん出来たぞ?」
心配そうに渉がキッチンから顔を出す。
「あ、うん。食べよっか!」
気持ちを悟られないよう、あたしは笑顔でテーブルについた。
「あれ、聖はまだなのかよ?」
「あ…今日は実家に泊まってくるんだって!」
そう言って、紛らわすように炊き込み御飯を一口食べる。
おっ、美味しいじゃん。
材料入れただけだけど。
「へぇ…つーことは、今日はオレと二人っきりなわけだ?寂しいなら一緒に寝てやろうか?」
なんて、渉はニヤリと笑う。