続*俺様王子とキケンな契約!?
「……絶対鍵閉めろって聖に言われてるもん。ってか、からかうのやめてよね。渉だってあたしなんか何とも思ってないくせに」
今度はうどんを啜る。
やっぱり夏はざるうどんだよね〜
「……何も知らねぇくせに」
渉はうどんを見つめたまま、ポツリと呟く。
「え?何?うどん茹ですぎ?」
「……バーカ、何でもねぇよ」
渉はやれやれと、うどんを啜った。
そうだ、聖がいないってことは誕生日のサプライズ、コソコソ決める必要ないよね!?
「ねぇ!渉!いいバイト知らない?」
ここぞとばかり、テーブルに身を乗り出して渉の目を見つめる。
「……は?いきなり何だよ。食事中、大きな声出すなとか習わなかったわけ?」
何が、食事中よ!
中学までギャーギャー騒ぎながら食べてたくせに!
「つーか、何でバイト?芽衣がバイトする必要ねぇじゃん。あ…男にでも貢いでるわけ〜?」
「ち、違うよっ!8月24日ね、聖の誕生日なんだ。それで、温泉旅行プレゼントしたくて…だから、その費用をあたしが自分で払いたいの!」
確かに…毎月、お父さんから通帳にお金は振り込まれてるけど…
それじゃ意味ないの。