続*俺様王子とキケンな契約!?
「あ、あの…そのことなんだけど…聖には黙っててほしいの!」
首を傾げる零士くんに、一通りサプライズの話をすると優しくふっと笑ってくれた。
「なるほどね。聖はこんなに愛してくれる彼女がいて幸せものだね。きっとすごく喜ぶと思うよ」
零士くんは物思いにふけった様子で微笑んだ。
もしかして…聖の幼少期の誕生日を思い出してる…とか
「星野さん!?早くご案内してください!」
他のスタッフの声にまたしてもハッとする。
「ご、ご案内します…っ…れ、零士くん今日は誰かと待ち合わせ…とか?」
「ああ、実はね…」
零士が優しく微笑んだとき、後ろから小柄な女の子が顔を覗かせた。
「この子、2年の小森さん。美味しいイタリアンレストランがあるって小森さんに聞いて一緒に来たんだ」
小森さん、と紹介された小柄な女の子はあたしに向かってぺこりと頭を下げる。
うっ、小動物みたい…可愛いな〜
「星野芽衣です。ごゆっくりしてくださいね!」
ニコリと小森さんに笑いかけると、彼女は緊張した面持ちのまま
どこかあたしに敵意を向けているように見えた。