続*俺様王子とキケンな契約!?
それからというもの、あたしは必死にバイトに勤しんだ。
夏休みの殆どがバイト、帰ってきて少し夜ご飯を食べてお風呂、そしてすぐさま寝る…という毎日を過ごしていた。
聖に不審がられても、学校の補習の一点張りで通している。
事情を知っている理沙や慶樹くん、零士くんも話を合わせてくれているのだ。
あとちょっと…旅行代金を支払うまで何とかお金は大丈夫そう。
「よし、今日も頑張るか…っ!」
玄関で靴を履いてドアに手をかけたとき
「何が今日も頑張るって?」
───────っ!?
振り返ると、怪訝そうな聖が壁に手をついてフッと笑っていた。
笑っているのに、目が全く笑っていない…
「…べ、勉強?追試とか多くてさ〜参っちゃうよね〜」
ハハッと笑って言うと、聖はゆっくりとあたしに近づいてくる。