続*俺様王子とキケンな契約!?
「……あ、…ご、ごめんねっ」
香織ちゃんはあたしと渉の近い距離を見て焦ったような声を出す。
そして、ドアを閉め駆け出してしまった。
ウソ、待って…
もしかして勘違いされた!?
「香織ちゃんまっ…」
慌てて追いかけようとすると、渉に腕を取られてしまった。
真摯な瞳であたしを見つめる渉は、いつものお調子者な渉じゃなくて……何だか違う人に見える。
「わ、渉、離して…香織ちゃん追いかけなくちゃ」
「何でお前が追いかける必要あんの」
腕から伝わる熱はやけに熱い。
「な、何でって…香織ちゃんはまだ…渉のことが好きで…っ」
「……だから何だよ、俺と香織を元に戻そうとしてんの?」
「べ、別にそういうわけじゃないけど……そうなればあたしも嬉しいかなって…」
思わず、そう言ってしまうと
渉は酷く顔を顰めた。