続*俺様王子とキケンな契約!?
気づいたときには、目の前に神矢くんがいて
ドクドク、と心拍数が上がっていく。
どうしよう、なんて考える暇もなく
あたしは咄嗟に目をつぶった。
すると、神矢くんの指があたしの顎を捉え持ち上げた。
「…遅すぎ」
「……う、うん……え?」
目を開けると、少し不機嫌そうな様子の神矢くん。
「だから、遅すぎだろ。どんだけ長風呂なんだお前は」
そう言って手を離した。
あ、ああ……そ、そっちね?
というか、わざわざ至近距離で言わなくても……
「つーか、何でそんなカッコなわけ?」
「……えっ!?」
神矢くんはあたしを上から見下ろしている。
て、てっきりスルーされると思ってた。