一番嫌いなアイツは彼女持ち
『俺、ひぃたかも』
それを最後に、たかにぃは事故死したと聞いている。
あたしはどうして、突然冷たくなったのか、あんな言い方をするのか
分からなかった。
『…たかにぃ、どうして』
あたしはたかにぃがいなくなって、気づいた。
自分の性格の悪さは知っている。
何でも素直じゃないし、反抗ばっかする。
それをめんどくさがれる。
でも言葉にしてくれたのは、たかにぃが初めてだった。
―親にだって嫌われていたから…。