一番嫌いなアイツは彼女持ち
「最悪を考えれば…」
「…子供なんて、降ろせ」
瞬は、うわ言のように呟いた。
あたしはその言葉を、聞き捨てならなかった。
「どうして?! せっかく宿った命なんだよ!!
簡単にむげになんて、出来ない!
あたしは、絶対にこの子を産む!」
「やめろよ…、お前が死んだら俺は…」
「瞬、あたしは死なないから」
意地を見せたあたしは、この命を守りたい。
それしか、心になかった。
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