一番嫌いなアイツは彼女持ち




「うん…、産みたい…」



「だったら、また機会があるはずだ。



諦めるんだ、今回ばかりは…」




「え」




啓が後ろから、現れた。




「…残念だけど子供は、既に流れてしまった」




「え…」




「でも必死に耐えていたんだよ、子供もお前も」




あたしは声を失った。




かすれるような、声で瞬に言った。



「赤ちゃん、流れたの…」




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