一番嫌いなアイツは彼女持ち
「次、赤ちゃんできたら」
「待ってる」
そういって、退院した。
瞬は当分、赤ちゃんのことで騒ぎたくないといっていた。
20歳のあたしは、一歩前に進めた気がするんだ。
「俺はお前以上に大事なのないから」
「あたしも…」
退院の帰り道、瞬の手を握って思う。
「瞬がいてくれれば、きっと子供だって出来るね…。
あたし瞬と出会えてよかった」
「何だよ、急に」
そう照れた顔で、笑っていた。