一番嫌いなアイツは彼女持ち
「あれって、事故死だったよなぁ…」
お母さんから聞いたのは、事故死だってことだけ。
それ以外は、何も教えてくれず、お葬式にも連れて行ってくれなかった。
突然逝っちゃうんだから。
「たかにぃ、冷たい態度も全部、あたしのためなんだよね…」
あたしは、枯れた目で写真を見つめた。
「…あれ??」
机の上に、箱が置いてあった。
「何、これ…」
謎の箱を手に取る。
両手サイズで、何だか開けるのが怖い。