一番嫌いなアイツは彼女持ち
今に思えば、たかにぃに迷惑をかけていたのかも知れない。
嫌なことがあれば、たかにぃの所なんて…。
「逃げ道にされたんだから、嫌われて同然だよね…」
お母さんがあんなに、酷い態度を取る原因はあたしには分からない。
後始末を終えて、手を洗う。
洗面所の鏡に映るあたしの顔。
酷く青ざめているし、まだ頭が熱い。
「…」
お母さんに似たこの顔。
今でも、あたしはお母さんのこと大好きなのに―。