猫被り王子は私の彼氏!!♡
彼の素顔
「優ーッ!!遅れてごめん!!
寝坊しちゃって‥」
朝の待ち合わせ。
女の子がどれだけ遅れても
「俺も今来たとこ」って
さわやかな笑顔で返してくれる。
それが私のあこがれ‥なのに
「言い訳すんなよ。俺を待たせんな。チッ‥
早く行くぞ」
どーしてこいつは(怒)
「ねえ!もうちょっと優しい言い方とか
ない!?俺も今来たとこだよ☆みたいなさ!?」
私、蒼井舞。高校二年生!
この俺様いじわる男子、月野優と
付き合ってます!!
私は先をどんどん歩く優をおいかけながら
自分の理想を叫んだ。
まあ、こいつに何言おうが効果
ないんだけど‥。
「うっせーなお前。てか、自分が
何分遅刻したか分かって無駄口
叩いてんの?」
優は前を向いたまま少しイラつきながら
言った。
え。何分!?
おそるおそる左手の時計を
見てみると時刻は8時30分。
私‥15分も遅刻してる‥
でも!ここから学校まで10分ほどだから
走れば間に合うよね!!?
「よし!!優!走るわよ!!」
私は先を歩く優の手を握り
全速力で走った。
「お前やっと自分の状態に気づいたか。
てか遅刻した反省は?(怒)」
「うるさい!無駄口たたくな!!」
「あぁ!???」
私は後ろで怒る優を無視して
いつもの通学路を走った。