猫被り王子は私の彼氏!!♡
華
いつの間にか季節は過ぎていき
もう10月。
私達の学校は文化祭への
準備で賑わっていた。
「じゃあ、うちのクラスは
演劇とカフェで決定ってことで」
『はーい』
私のクラスは今言った通り演劇とカフェ
演劇はあのロミオとジュリエットで
カフェはその出演者が演劇した姿で
接客するらしい。
ま、ここで一旦問題は誰がロミオと
ジュリエットをするかってこと。
ま、もちろんロミオは…
『はいはーい!ロミオは月野くんが
いいと思いまーす!!』
『私もそれ思った!てか優君以外
ロミオ出来ないでしょ!!客集めにも
なるしね!!』
でしょうね…。
『月野くん、よろしいですか?』
周りの意見を聞いた文化祭委員が
優に質問する。
こいつはもちろん…
「いいよ。俺、そうゆうのしてみたかったし」
ですよねー。
でもジュリエット役は絶対私できない…
『じゃあ、私ジュリエットするー♡』
『はー?私がジュリエットだから!!』
この優を巡る争いには勝てないよ…(泣
でも優と他の子が恋人になってるのなんて
みたくない…役だって分かってるけど…
隣を見ると優はジュリエット役なんて
誰でもいいって感じでスマホを
つついている。
「優、なんでロミオ役オーケー
したのよ?あれ、主役だから台詞多いし
大変だよ!?」
こうなったら優にロミオ役を
降りてもらうしかない!!!
優はそんな私をチラッと見ると
すぐスマホに視線を戻して
「あー?んなの分かってるよ。
それとも俺と他の奴が役でも恋人役
してるのが嫌なわけ?んならお前が
ジュリエットしろよ」
ってまた私を見てニヤッと笑った。
こいつ私の考えを見透かしてやがる…
私がジュリエットなんて無理に
決まってるでしょ!!
『もう!やりたい子多すぎて決まらない
じゃない!…あ、良いこと思いついた!!』
お!もしかして恋人の私にジュリエット
譲るって事!!?
いや照れるよ照れるよ!!
皆の前で優とイチャイチャするなんて♡
私には刺激的すぎ♥♥
「やーん♡優どうしよう♥」
「は?何?きもいよ」
『姫野さんにやってもらえばいいじゃん!』
え…?姫野?
『いいねー!莉華なら任されれる!!
美人だし!!可愛いし!!』
「え?私?出来るかな…?」
ヒメノ リカ
なんと選ばれたのは姫野莉華。
この学校のダントツの美人でお金持ち。
しかもこのクラスで数少ない優のファン
ではない子。
この子なら優の事興味なさそうだし
大丈夫かな。
「莉華ちゃんじゃーんラッキー☆」
いや、優の方が姫野さんに興味
ありそうだな…。
ま、大丈夫か。