ストロベリー・ラブ
「冬華さ〜ん。
あたし、この子嫌です。
違う子にしてくださいよ!」


冬華には、我が儘モデルも
何だか、優しい。


あたしは、
そんな我が儘モデルのことを
ジッと、見つめる。


着ている、ワンピースに
ヘアスタイリング。


それに、メイクが
合っていないかと言われれば
そういう訳でもない。


一言で言えば、
「教科書メイク」だろう。


あたしはゆっくりと
ヘアメイクを担当した子の元へと
近づいた。


「彼女のメイクに
テーマとかあるの?」


そんなことを尋ねる。


急に声を掛けた、あたしに
彼女はビクッと肩を揺らした。

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