ストロベリー・ラブ
「大丈夫、なの?」

「大丈夫も何も、
元々断ってたのにあの子の事務所が
「どうしても」ってしつこかったのよ。
それで、仕方なくやってたのに
今回ので、
正式に手を切らせてもらっただけよ」


サラッと、冬華はそんなことを言っているが
その原因を作ってしまった
あたしとしては、とても申し訳ない。


「千衣が気にすることじゃない。
あの子のせいで、うちの事務所は
何人のヘアメイクが泣かされて
4、5人は、この世界を辞めてる」


冬華は悲しそうに、言う。


確かに合う、合わないもあるだろう。


それにヘアメイクは、人と掛かる仕事だ。


その中には、酷い暴言を吐く人もいる。


それは、事実。


だけど、同じ事務所になって
一緒に仕事をして来て、、、
その仲間たちが、この世界を嫌いになり
自ら、自分の限界を決め
この世界から、居なくなるのは悲しい。

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