キスなんて贅沢はいらないから
お兄ちゃんの名前は三上翔太(ミカミショウタ)
お兄ちゃんは4歳差。18歳。
受験勉強で忙しいはずなのに、いつも父親のように家の家事をしてくれる。
今日だって、もうすぐお兄ちゃんが私を起こしに来るはず。
階段を駆け上がる音がドア越しに聞こえる。
私はとっくに覚めている目を強く閉じ、布団を体に引き付けた。
ふいにドアがゆっくりと小さな音をたてて開いた。
「いろは?おはよう。」
柔らかな声が、私の部屋に響く。
ついさっきまで無音だった部屋に、心地の良い音が響く。
緩む頬を無理やりに直し、お兄ちゃんを無視する。
そうしたら、きっとお兄ちゃんは私のベットに座って、私を優しく揺さぶる。
「朝でーす!起きてよ。いろは。」
人の気配が近づいてくる。
ベットが軋む。
ふわりと布団越しに、お兄ちゃんの手の暖かさが伝わってきた。
ほら来た・・・!
まだ、私は喋らない。
もう少し、あとちょっと、眠っているふり。
お兄ちゃんは4歳差。18歳。
受験勉強で忙しいはずなのに、いつも父親のように家の家事をしてくれる。
今日だって、もうすぐお兄ちゃんが私を起こしに来るはず。
階段を駆け上がる音がドア越しに聞こえる。
私はとっくに覚めている目を強く閉じ、布団を体に引き付けた。
ふいにドアがゆっくりと小さな音をたてて開いた。
「いろは?おはよう。」
柔らかな声が、私の部屋に響く。
ついさっきまで無音だった部屋に、心地の良い音が響く。
緩む頬を無理やりに直し、お兄ちゃんを無視する。
そうしたら、きっとお兄ちゃんは私のベットに座って、私を優しく揺さぶる。
「朝でーす!起きてよ。いろは。」
人の気配が近づいてくる。
ベットが軋む。
ふわりと布団越しに、お兄ちゃんの手の暖かさが伝わってきた。
ほら来た・・・!
まだ、私は喋らない。
もう少し、あとちょっと、眠っているふり。