キスなんて贅沢はいらないから
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お兄ちゃんに抱き締められた日から何日も過ぎた。

正確に言うならば、一週間と3日。

水曜日。

未だにあの優しい温もりが忘れられなくて、

毎日毎日思い返しては頬が赤くなるような日々だった。

私は今、教室の端ででお弁当を食べている。

今日もお弁当箱の蓋を開ければ、色とりどりのおかずが私を待っていた。

お兄ちゃんは女子力が高いと思う。

ほら、タコさんウィンナーだって入ってる。

ご飯を食べながら、窓の外を見る。

すごく幸せ。

クラスメイトはいくつかのグループに分かれて、

わいわいと騒ぎながら昼休みを過ごしている。

みんなとっても楽しそうに笑うんだ。

みんなの幸せはきっとそこにあるんだな。

ちょっぴり羨ましいような、そうでもないような。

外の風が気持ち良い。

お兄ちゃんもここにいればいいのにな。

そしたらきっと、クラスのみんなより何倍も私幸せだよ。














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