Developer
地下鉄
夏は嫌い。
うだるような暑さと湿気と汗でベタベタするのが嫌。
毎日研修先の京都へ向かうために乗る電車のワインレッドの上品な色までが暑苦しく感じる。冬には大好きな色なのに。
人の多い電車から解放されて、まだ人の少ない地下鉄の駅に向かう時にはホッとする。
いつものように地下鉄のホームで立っていると、隣にいつも立っているおじさんではない人が立つ気配を感じ、ふとそちらの方をみると、黒い細身のジーンズに、白いダボっとしたシャツをまとった長身の若い男が立っていた。
若いといっても、17の私よりはずっとオトナなのだろうけど。
あげた視線を元に戻そうとした時、彼の右手にLEICAのカメラが握られていた。
彼の荷物といえるものはそれぐらいで、
よくそんな高級なカメラをハダカで持ち歩くことができるな...とただぼんやり思った。
うだるような暑さと湿気と汗でベタベタするのが嫌。
毎日研修先の京都へ向かうために乗る電車のワインレッドの上品な色までが暑苦しく感じる。冬には大好きな色なのに。
人の多い電車から解放されて、まだ人の少ない地下鉄の駅に向かう時にはホッとする。
いつものように地下鉄のホームで立っていると、隣にいつも立っているおじさんではない人が立つ気配を感じ、ふとそちらの方をみると、黒い細身のジーンズに、白いダボっとしたシャツをまとった長身の若い男が立っていた。
若いといっても、17の私よりはずっとオトナなのだろうけど。
あげた視線を元に戻そうとした時、彼の右手にLEICAのカメラが握られていた。
彼の荷物といえるものはそれぐらいで、
よくそんな高級なカメラをハダカで持ち歩くことができるな...とただぼんやり思った。