ヤンキーくんと甘い恋
帰り道に凜が突然口を開いた。
「魁くんってさ…彼女とか…いるの?」
えっ?
まさか凜にこんなこと言われるとは思わなくて焦った。
「あぁ。いるよ。」
そう答えたとき凜の顔が引きつったような気がした。
「どんな子なの?」
「同じ学校のやつなんだけど、いつも眩しいくらいに笑ってて、純粋で、可愛くて、いつも俺を救ってくれる。」
自然に出てきた言葉。
このとき俺はやっぱり奈々が好きなんだと自覚した。
「そう…なんだ…。」
凜はそう言って家の中へ駆け込んで行ってしまった。