太陽が泣いた昼下がり【完】
午前〇時の涙




現在、午前0時。



夏休み中の私の生活リズムは、夏休み一週間目にして既に昼夜逆転しているありさまだ。


「ねぇ、タイチ…」




ここのところ毎晩、腐れ縁のタイチの家に来ている。



「なんだよ…いい加減帰れよ…」



そんな私に、タイチは若干キレ気味。




「いーじゃん、どーせ家となりなんだからさぁ、地図でみたら私の家にいてもタイチの家にいても変わりないって」



「はいはい」


強引な私に対応するのは、もうごめんだと言うように、タイチはスマホへ視線をうつした。



「ねぇ」


「まだ何かあんのかよ…」




「……………キスして」



「........」




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