太陽が泣いた昼下がり【完】
「わかった、もう...」
ふわり、タイチの匂いがすぐ近くでした。
「タイ...チ?」
なに、これ....
すぐ近くでかんじる、タイチの体温。
私、タイチに抱きしめられてる?
「俺、馬鹿じゃん...ずっと好きな子から彼氏できたって言われて傷ついて....」
タイチの声が、耳元で聞こえる。
「ど、ういう...いみ?」
「だから、つまり............」
刹那、唇から伝わる体温。
「こういう事だよ。」
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「俺は、保育園の時から陽子が好きだよ」
「遠回りしすぎたね、私達」
もう、私は嘘なんて重ねない。
私の黒を、白に塗り替えたのは君。
「大好き、太一....」
太陽が泣いた昼下がり【完】