太陽が泣いた昼下がり【完】
またかよ、なんてタイチは毎回言うけど、決して拒まない。
「お願い」
その言葉を合図に、二人の視線が絡み合った。
「っ、」
瞬間、私の唇にタイチの唇が重なる。
「....くち、あけて..」
タイチは優しい。
昔から、私のワガママをたいてい聞いてくれた。
だから、このキスも私のワガママの延長。
タイチが拒まないのは、私のキスなんて彼にとってどうでもいい事だから。
その証拠に....
「はい、おしまい」
タイチはキスを終えた後、まるで業務を終えたかのように私を突き放す。
その度に........
私の心は締め付けられる。