狼王子!?彼氏はタイヘン!!
「俊也ッッッ!!」
ガバッと起き上がると、
アタシは俊也に抱き着いた。
「美紀……?」
俊也……。
俊也だ……。
この大きな手も。
広い肩も…。
体温も。
全部全部……俊也だ。。。
アタシはもっと、
さっきよりギュッと
俊也に抱き着いた。
そんなアタシに
俊也も手を回してくれる。
「美紀…?体冷たくなってる……。」
気がつくと、
アタシの体温は
すごく低くなっていた。
「う…ん。でも…俊也…と………一緒…だから。もう……………大丈…夫。。。」
あれ……?
なんか、上手く喋れないや…。
口が、かじかんでるからかな?
喋りにくいや。
アタシが離れないでいると、
俊也は手を離して、
立ち上がった。
「ほら…。」
そういって、笑って
アタシに手を差し出した。
「うん…。」
アタシは俊也の手につかまって
立ち上がろうとした時だった…