狼王子!?彼氏はタイヘン!!






やだ……アタシったら何泣いて……。



「はははっ……何でか涙腺が………。」




ガバッ……!!




「へっ……?」




アタシのマヌケな声とともに、高木クンがアタシに抱き着いた…



へ………?


なにが…起こったの…?



高木クンに抱き着かれてるよね…?でもなんで…?




やだ……。
何で抱き着かれてるの?


やだよ…。
俊也じゃないとやだ…。



俊也以外の男の子に抱きしめられるなんて…



俊也とは違う肩の広さ…

俊也とは違う香水の香…

俊也とは違うカラダの温もり…



なぜか、俊也の暖かさを…
俊也の香を忘れてしまいそうでこわかった……。




「やだッッ!!!」




アタシは反射的にガバッと高木クンを押しのけると、走り出そうとした…。




しかし、走り出そうとしたアタシの手首は、高木クンによって、掴まれてしまった…。




「ッッ…!?」



なに…?
何で掴んだりするの?


< 364 / 392 >

この作品をシェア

pagetop