狼王子!?彼氏はタイヘン!!
やだ……アタシったら何泣いて……。
「はははっ……何でか涙腺が………。」
ガバッ……!!
「へっ……?」
アタシのマヌケな声とともに、高木クンがアタシに抱き着いた…
へ………?
なにが…起こったの…?
高木クンに抱き着かれてるよね…?でもなんで…?
やだ……。
何で抱き着かれてるの?
やだよ…。
俊也じゃないとやだ…。
俊也以外の男の子に抱きしめられるなんて…
俊也とは違う肩の広さ…
俊也とは違う香水の香…
俊也とは違うカラダの温もり…
なぜか、俊也の暖かさを…
俊也の香を忘れてしまいそうでこわかった……。
「やだッッ!!!」
アタシは反射的にガバッと高木クンを押しのけると、走り出そうとした…。
しかし、走り出そうとしたアタシの手首は、高木クンによって、掴まれてしまった…。
「ッッ…!?」
なに…?
何で掴んだりするの?