狼王子!?彼氏はタイヘン!!




「これ……」


美紀のリップクリームだ…。
でも何でこんなところに。



「くそっ…!」



どうすりゃいいんだよ…。
美紀……。




あっ!!
そうじゃん……

確か、美紀のケータイのGPSを……オレの携帯で……。



オレは、おもむろにケータイをポケットから取り出すと美紀のケータイのGPSを探した…。




【南町倉庫】


……はぁ……?

南町の倉庫…。
オレの記憶じゃ確かあそこら辺って…



海の近くじゃね?




んなとこ…走っていったら夜が明けちまうじゃねぇかよ…。



そうだ…!


オレは何かに取り付かれたかのように、夢中で路上を駆け抜けた…。




そして…たどり着いた場所、



ガレージでは姉貴がタバコを吸っていた…。




「はぁはぁ…」



息を切らしたオレが、近づいていくとビックリしたようにタバコを落とした…。




「俊也…!?あんた何やってんの…!!」




「ッッ…話してるヒマねーんだ…わりぃ姉貴、バイク貸して…。」



「はぁ…?」


< 370 / 392 >

この作品をシェア

pagetop