**海の音*太陽の色**

有はまだそれに気づいていない。
(おし、これにしよう。)
手に取ったのはギャル雑誌。
レジへ行くと先程借りたばかりの1万円を出した。
すると入口から客が入ってきた。
見るとそこには父と見知らぬ女･･･
(んんん?フガー!!!!)

有は良くない予感がした。があえてそれも気づかないふりをした。
『おとうさん!』レジでお釣を受け取ると父に向かってそう呼んだ。
『おう、有何してんだ?』
(いやいやこっちのセリフだよ･･･)
『雑誌買いに来たんだよ』
父と隣にいた女は明らかに動揺していた。
だから有は『先に帰るね～♪』と言ってコンビニを後にした。
なぜか携帯を取り出しインターネットを開き『浮気 不倫 離婚 慰謝料』を検索した。
･･･有よ、なぜ慰謝料なんだ。
家に帰ると母に向かって
『お父さんって最近おかしいよね。帰り遅いし』
と言った。
母はそれに対し『男だからね･･』と全てを見透かした様な意味深な返事をした。
ココアを飲んだりした後、部屋でくつろいだ。
さっき買った雑誌を開き花火(別名:合コン)の為の服を考えた。
高1の有にとってこんな機会はドキドキだから。
その日は雑誌を見ながら夢の中へおちていった--