タイムマシン【短編】
2.歴史は変わる
その後、私は車を走らせ、タイムスッリプしてたどり着いた最初の空き地に戻ると、研究所の建設が始まっていた。

しかし、未だに博士の消息はつかめない。

27歳の大木博士は、何処で何をしているのだろう。

タイムマシンの研究を始める前に、博士がどこにいたのかを私は知らないのだ。

そして、探偵を雇って博士を捜しながら、私は占い師を続けた。

占いというより、私にだけ確実に当たる予言なのだが。


今月は…そうだ!17歳の私は、憧れの美希ちゃんと初デートをするんだ!
失敗しないためにも、こう記事を書こう。


【注意日】9/23…財布の中に、避妊具は入れないようにしよう☆

それは、確実に当時の私宛てに書いたメッセージだった。

確か、当時私はお会計で格好つけて自分が出すと言った後に、札と一緒にコンドームが飛び出して、店員にも彼女にも引かれた記憶がある。

しかも、ゴムが二つも飛び出たんだ。
あの恥ずかしさは忘れもしない。


頼む…この占いを読んでデートに行ってくれよ。私は祈るような気持ちで占いを書き、他の星座は適当に書いた。

競馬新聞の予想も、わかるレースは的中させ、後は適当に書いた。
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