タイムマシン【短編】
家の形は私がタイムトラベルを始める前の家と全く一緒だった。
そのピラミッドのような三角形の形に、懐かしさを覚える。この家に戻ってくるまでに、どれだけの旅をしただろうか。
玄関で指紋をかざし、家の鍵を開ける。
もちろん私の家だから開くのだが、すんなりと開いたことに少し戸惑った。
ふと、玄関に入ろうとした時に、ちょうど中から誰かが出てきた。
誰だ?
若いその男性は、全く見覚えがなかった。
「…」
しかし、私の家から出てきて、私の横を通り、何も言わずにそのまま街へ出てしまった。
どことなく私に似ている気がした。
息子だろうか…。
そう考えるのが賢明だろう。しかし父親に挨拶もしないなんて…仲が悪いのだろうか。
部屋の奥に行くと、ベッドに見知らぬ女性が寝ていた。
その女性は見てすぐにわかった。
私の母だった。
もう80を超えてるんじゃないだろうか?
老けていた。
でも、生きていてくれてよかった。
歴史はやっぱり、変わったんだ。
「母さん…」
私の声に気付いたのか、母は目を覚まし、私のほうを振り向いた。
そのピラミッドのような三角形の形に、懐かしさを覚える。この家に戻ってくるまでに、どれだけの旅をしただろうか。
玄関で指紋をかざし、家の鍵を開ける。
もちろん私の家だから開くのだが、すんなりと開いたことに少し戸惑った。
ふと、玄関に入ろうとした時に、ちょうど中から誰かが出てきた。
誰だ?
若いその男性は、全く見覚えがなかった。
「…」
しかし、私の家から出てきて、私の横を通り、何も言わずにそのまま街へ出てしまった。
どことなく私に似ている気がした。
息子だろうか…。
そう考えるのが賢明だろう。しかし父親に挨拶もしないなんて…仲が悪いのだろうか。
部屋の奥に行くと、ベッドに見知らぬ女性が寝ていた。
その女性は見てすぐにわかった。
私の母だった。
もう80を超えてるんじゃないだろうか?
老けていた。
でも、生きていてくれてよかった。
歴史はやっぱり、変わったんだ。
「母さん…」
私の声に気付いたのか、母は目を覚まし、私のほうを振り向いた。