それでも君が好きだから
「それじゃあ、明日プリント提出日だからなー
くれぐれも忘れないように!」
頭の中を通過していく担任の言葉。
あれからなんだか変だ、
心の中がもやもやするようなそんな感じ。
「紗耶?大丈夫?」
「あ、うん、ごめん。
なんか用事だった?」
「ううん!大丈夫!」
夏美の笑顔になぜかとてもほっとした。
「紗耶はもう帰るー?」
「うーん、たぶん今日も日直。」
「あーそっか、一週間だもんね。」
私たちのクラスは日直は当番制の一週間。
毎日日誌やら手伝いやらをさせられる。
「手伝おうかー?」
「え、いいよ!ありがとう。」
本当にいいの?と眉を下げながら聞いてくる。
たしか今日は上田君とお出かけって言ってたし、
そっちを優先させてほしい。
「いってらっしゃい。」
「うん!ありがとう!」
やっぱりかわいいな夏美は。