それでも君が好きだから
「滝本ー」
「はい。」
授業が終わり、帰りの支度をしていると
不意に担任に声をかけられた。
こういう時って絶対面倒なことなんだよなー
と思いながら返答を待つ。
「今日日直だったよな?準備室の整理頼むわ。」
「え…」
うそでしょ。
そんなめんどくさいこと今からやるの?
勘弁してよ。
「いや、私これからー」
「滝本は帰宅部だし、暇だから大丈夫だろ?
んじゃ頼むわ。」
言い逃げかい。
最悪だ、帰宅部だから暇なわけじゃない。
偏見だ、あんなの。
「私一人でやらなきゃかー」
まぁ仕方ない。
だってもう一人の日直は、
「早川君だし。」
おひとり様決定。